【薬学生必見】薬剤師国家試験勉強法②
こんにちは。
薬剤師のTです。
今回は、前回書きましたように参考書選びについて解説します。
はじめに
とりあえず、結論から書くと、「あなたの大学でみんなが使っている参考書」がおすすめの参考書です。
これでお終いでもいいのですが、短すぎますので少し説明をしていきたいと思います。
なお、青本とオレンジブックは実際に使ったことがあるのですが、虹本は使ったことがないので、その点ご了承ください。
参考書の種類
基本的には3種類あるかなと思っています。
①青本(薬学ゼミナール)
これがおそらく一番使われているであろう参考書ですね。
私もこれを使って勉強していました。
106回国家試験の対策版からカラー印刷になり、参考書と問題集を分割できるようになってかなり使い勝手がいいです。
個人的には、特にこだわりがないのであれば青本をお勧めします。
欠点としては、参考書の紙質が結構ツヤツヤなので、光を反射しやすく目が疲れやすいと私の友人は言ってました。
全巻合わせて41,800円(税込)くらいだと思います。
まとめ買いや、大学によっては割引などもあるかもしれません。
②オレンジブック(メディセレ)
これもそこそこ有名な参考書だと思います。薬理と病態・薬物治療の二冊だけ持ってました。(あんまり使ってないけど…)
青本との違いは、ゴロが載っていたり、薬学コラムなどから雑学を学べる点です。
自分でゴロ合わせを作るのが苦手な人や、雑学的な背景を知っていたほうが覚えやすいという方はオレンジブックもおすすめです。
しかし、今の時代ネットがありますので、ゴロ合わせや雑学も検索すれば出てくるものが多く、それが載っていることがものすごいメリットになるかは微妙な気がします。
全巻合わせて36,190円(税込)くらいだと思います。
まとめ買いや、大学によっては割引などもあるかもしれません。
③虹本(ファーマプロダクト)
最後に紹介するのは、虹本です。
私は使ったことがないので、詳しいことは言えません。(申し訳ございません。)
単元ごとに過去10年分の過去問と、重要国試問題、オリジナル問題が収載されているようで、数を多くこなしたい人は虹本がおすすめだと思います。
全巻合わせて36,520円(税込)くらいだと思います。
まとめ買いや、大学によっては割引などもあるかもしれません。
その他の参考書
上記のような、総合的な参考書ではなく、暗記や理解の手助けとなる参考書を少しご紹介します。
①薬剤師国家試験のための薬単
私の友人が使っていた医薬品の暗記帳です。
タイトルにもある通り、薬剤師国家試験にフォーカスされているので、無駄なく薬を暗記できると思います。
赤シートで隠して覚えられる点もgoodです。
②パザパ薬学演習シリーズ(6)薬物速度論演習
薬物速度論がこれ一冊で分かります。
国家試験直前期ではあまり使いませんでしたが、私は薬物速度論の基礎をこの本から学びました。
時間に余裕があって、薬物速度論をしっかりと学びたいという人にはお勧めです。
他にもパザパシリーズは出ていますので、興味があれば見てみてください。
その他の教材
①模試
各社が行っている薬剤師国家試験の模試です。
模試は必ず数回受けましょう。
模試では各社、最新の医薬品や話題の医薬品を出題するなど、国家試験に向けての最新情報を取り入れているので、これを復習するメリットは大きいです。
また、試験本番と似た環境でテストを受けることができるので、時間配分や休憩時間の使い方など、本番に向けての作戦を考えることができます。
②予備校・映像授業
各社が行っている薬剤師国家試験の予備校・映像授業です。
私は、薬ゼミの冬期講習と直前講習を受けました。
メリットとしては、模試と同じように最新の情報が得られる点です。また、参考書には載っていない語呂合わせや、覚え方のコツ、そもそもどこが重要でどのように考えればいいか等、様々なことが学べます。
デメリットとしては、分かった気になってしまうところです。しっかりと復習するということを忘れないようにしましょう。
③薬剤師国家試験の過去問
薬剤師国家試験の過去問です。
本番の難易度そのままに試験を受けることができます。厚生労働省のページに行けば無料で手に入るのも大きなポイントではないでしょうか。
過去問はやっておくに越したことはありませんが、そこまでたくさんやる必要はないと思います。(参考書の問題集である程度網羅できるため。)
もちろん、過去問だけで乗り切ろうとする考えは危険ですのでやめましょう。
薬剤師国家試験の範囲外も学びたい人向け
ここからは、薬剤師国家試験以上の知識を学びたい人向けです。
もちろんこれらを理解すれば、薬剤師国家試験に必要な知識は手に入りますが、圧倒的に効率が悪いです。
ですので、これらの本は知識を深めるという部分で活用してください。
①薬がみえる
きれいなイラスト付きで薬について学べます。
国家試験の勉強だけでなく、将来薬剤師として働き始めてからも使える本です。
②病気がみえる
「薬がみえる」の、病気バージョンです。
これも疾患について、わかりやすくイラスト付きで載っています。
青本等で勉強すると、その病気がどんな病気であるかわからないまま薬を覚えてしまうということが多発してしまいます。
そのギャップを埋められるのがこの本だと思います。
③論文
論文を読むと、様々な最新知識が手に入ります。
卒論を書き終わると、論文なんて見たくなくなりますが、薬剤師として働き始めてから、論文を書くことになる人もいると思うので、様々な論文に触れることはいいことだと思います。
大事なこと
まず基本的には、最初に紹介した三種類の参考書から一つ選んで勉強するのがいいと思います。
勉強では当たり前のことですが、一つの参考書を完璧にしてください。青本を選んだなら、オレンジブックや虹本に浮気をしないこと。
その参考書が完璧になれば、他の教材なんて使わなくても国家試験は受かります。
それくらい、参考書のやりこみは重要です。
また、早めに始めるに越したことはありません。直前に詰め込むよりも、時間をかけてゆっくりと学習したほうが精神衛生上もいいと思います。
そして何よりも、本番で焦らないよう模試を活用することです。
さいごに
今回は、参考書選びについて解説しました。
最初に言ったように「あなたの大学でみんなが使っている参考書」がおすすめの参考書です。
これには様々な理由がありますが、一つは友達への質問や情報交換がしやすいということです。
受験はある種の情報戦でもあります。どのような範囲が出題されやすいか、どの範囲は捨ててもいいのか等、簡単に情報のやり取りができるようにしておくのは重要だと思います。
次回は、科目ごとの勉強の仕方について解説したいと思います。
最後に、皆さんの国家試験合格を心よりお祈りいたします。